収穫の喜びを食卓に乗せて、
心を満たす料理でもてなす
農福連携レストランです
おぐに黒大豆のふるさと、
標高700mの天空の豆畑に近い、
熊本県小国町の岳の湯に、
農福連携レストラン「天空の豆畑」があります。
農業に取り組んできた私たちは、
再生した農地で栽培した米や野菜、
原料の大豆からつくる豆腐、
平飼いの地鶏の卵や肉を、
たくさんの人に味わっていただくために、
レストランをつくりました。
ここでは、私たちが心を込めて育てた農産物を、
心を込めて料理をし、
心を込めてもてなしています。
地域で自立して生きるために、私たちが選んだのは農業。
農場と食卓を結ぶレストランもつくりました
サポートセンター悠愛は、最重度から軽度までのさまざまな障がいをもつ人たちを支援しています。私たちのゆめは、どんな障がいをもっている人でも、地域の中で自立して生きていけるようになること。そのために、福祉と農業を結ぶ「農福連携」に取り組んでいます。
耕作放棄地を耕して、豊かな実りをもたらす農地に再生しています。栽培する作物は大豆から野菜、米にまで広がり、養鶏にも挑戦しました。大切に育てた農産物を、自ら加工しています。そして、心を込めて栽培し、加工した食材を味わってもらうために、農福連携レストラン「天空の豆畑」をオープンしました。
小国のゆめ、それは私たちのゆめ。
ゆめをかなえるために、
大豆を育て、豆腐をつくり始めました
私たちの農業は、一粒の大豆をまくことから始まりました。小国には、大豆を育て、風味ゆたかな豆腐をつくる伝統があります。私たちは農地を再生し、大豆の種をまき、豆腐をつくる技術を継承することにしたのです。
大切に育てた大豆でつくった豆腐に、「小国のゆめ」と名づけました。障がいをもつ人たちが、地域で自立して生きていくゆめをかなえるという意思を込めて。
そして、1丁の豆腐から始まった大豆食品の品目は、味噌や納豆、豆乳、シフォンケーキやソフトクリームまで広がりました。「小国のゆめ」シリーズの仲間がひとつずつ増えるごとに、私たちのゆめもふくらんでいます。
私たちの答えは、循環型農業。
大豆のすべてを生かすために、
にわとりを育て、いのちをめぐらせます
大豆から豆腐をつくると、「おから」という副産物ができます。私たちは、大切に育てた大豆のすべてを生かすために、栄養価の高いおからをにわとりの餌として利用しています。
小国郷で育つ地鶏は、おからといっしょに新鮮な野菜などを食べて育ち、おいしい卵と鶏肉になります。
そして、地鶏が生み出す鶏ふんは、豆畑にまかれて土に還り、肥沃になった豆畑はふたたび大豆を育てます。この循環型農業を通して、大豆・おから・卵と鶏肉・鶏ふん・土と、いのちがその姿を変えながら、豆畑と食卓をめぐり続けています。
だれひとり取り残されない。その目標を実現するため、
ひとりひとりにふさわしい活躍の場をつくっています
農福連携レストラン「天空の豆畑」は、そば職人を迎え、そば打ち小屋をつくりました。熊本県産のそば粉は、熟練の技で、打ち立て、ゆで立ての香り高いそばに変わります。
極上のそばと「おぐにん地鶏」との組み合わせた新メニュー、「おぐにん地鶏そば」、「おぐにん地鶏南蛮そば」も生まれました。
天空の豆畑では、障がいがあってもなくても、だれもがかけがえのない存在として、ひとりひとりにふさわしい活躍の場を得て、レストランを笑顔で満たしながら、心を込めて料理をつくり、そばを打っています。